NEWS

Adfest2019にてFabulous Five観客賞受賞! Jo Motoyoによる 『Midnight / 0時』

Adfest2019にてFabulous Five観客賞受賞!

Jo Motoyoによる 『Midnight / 0時』

映像プロダクション太陽企画株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:岩井健⼆)のクリエイティブラボTOKYOは、気鋭の女性監督Jo Motoyo脚本・監督によるショートフィルム作品「Midnight / 0時」(主演:山田真歩)を発表しました。

 

“日本の影”を別の角度からのぞいた、真夜中の5分

一見するとスマートな作品だが、山田真歩さんの視線から、映像を通して社会と向き合おうとする作り手の貪欲さを感じた。By 広瀬 奈々子(映画監督『夜明け』/2019年)

“Midnight”は際立った作品だった。シンプルな発想と物語をさらに浮き彫りにする演出で、観るものをそれぞれの世界に引き込んでいった。 エンディングまで、美しく演出された本作はFabulous Fiveが目指すべき姿だ。By Ali Brown (Fabulous Five審査員長 / PRETTYBIRD Los Angeles)


本篇はYouTubeより視聴いただけます → https://www.youtube.com/watch?v=F_0WLdJbC24

宣材写真一式はこちらよりダウンロードしていただけます → http://xfs.jp/32gEo

 

About the Movie



あらすじ
「いま死のうとしてる」
深夜の119番にかかってきた一本の電話。
マニュアル通りに、救急隊を少女の元へ派遣する救命オペレーターの主人公、可奈子。
電話口の少女は脈絡もないことを語りはじめる。会話にならない会話。「明日、生きてたらどうしよう」。
そう言って、突然途切れる会話の先に可奈子は何を思うのか。


コンセプト
Jo Motoyo監督がこの作品を通して、描きたかったのは、逃れられない“明日”という存在。
私たちが普段描く“明日”という存在は、いつも希望に満ち満ちていて、明るい。しかし現実には、暴力的にやってくる明日だってある。
特に、嫌なことがある前の日は。

一方向に進む時間という概念と共に生きる私たちにとって、宿命的にやってくる明日を、私たちはただただ、受け止めるしかないのだろうか。

 

 

 

Production Note


セリフのないオーディション

Adfestのコンペティション部門Fabulous Five出品にむけ、課題テーマとなった「明日、今日 (TMRRW.TDAY)」を出発点に脚本を書いたのが本作。自殺を図る少女役のオーディションでは80人ほどの女性をインタビュー。少し変わったオーディション形式を取り入れ、キャストと監督陣との間にスクリーンを立て、お互いの顔が見えない状態で、セリフもない。「人生で一番辛かった経験を語ってください」というフリートーク形式でおこなわれた。
映画のなかで役を演じるだけではなく、リアリティを出せるのはその痛みを知っている人物だという考えからだ。その中で、80%をしめた回答が“いじめ”。いじめを受けたことによる人間不信や疎外感が、また別の疎外感を生んでしまう。そんなメッセージを受け取ったオーディションとなった。Jo Motoyo監督自身は、パーソナルな経験をシェアしてくれた彼女たちの勇気をリスペクトし、参加者に心からの感謝を伝えたいと語る。

 

 

Comments


山田真歩|女優
11時59分からカチッと0時0分になり、秒針に押し出されるようにして新しい一日が始まる。一秒一秒、音もなく時は流れて、夜は朝になりまた夜になる。生まれてから何度そんなことを繰り返してきただろう。新しい一日を迎えるのが怖くて、眠ったまま明日が来ないことを願う少女からの電話に耳を傾けながら、救命救急センターで働く女性は“職務”から離れて、ふと自分の人生を思う。
Jo Motoyoさんは、私たちがふとした瞬間に感じる、孤独や日々生きることへの疑問といった心の隙間やヒダを描くのが上手だ。
「0時」は、その“一秒”を境に、変わってしまった何かを描いている。それが何だったのかは観る人に委ねられている。

Jo Motoyo|監督
日本人の父と台湾人の母の元に生まれる。武蔵野美術大学卒業後、TOKYOへDirector/Photographerとして入社。日本語、英語、中国語を話す。

「明日が来るのが嫌だな、という日常的な感覚を口に出すと、少しだけ心に罪悪感が宿る」 そんなありふれた感情が、この脚本の出発点でした。
映像は、台詞や会話に重きがあると捉えがちだけれど、本当は、非言語的なヴィジュアルコミニケーションなのだと、本作を通して深く実感することが出来ました。脚本ではラストシーンは別の終わり方をしていて、初期段階の編集も、脚本に沿ったものでした。
ただ、なんだか、腑に落ちない。
そのときに、ガス・ヴァン・サント監督が、映画 “エレファント”を編集中に「警察隊が学校に突入して、少年が自殺するラストシークエンスを全部カットした」と、言っていたのをふと思い出しました。そこでもう一度、撮影素材を見返し、全体の編集を抜本的に見直し、現状のラストシーンに辿り着くことができました。
本作を観た人から本当に様々な感想を頂いていて、その感想や解釈が、私の考えとは裏腹にとても多岐に渡っていました。そういった現状にとてもワクワクしていますし、それぞれの尺度でこの作品を吸収してくれていることを嬉しく思います。 私たちは言葉を発さない可奈子の瞳の中に、各々の解釈を見出すことが出来るのだと、本作から教えてもらいました。 私の人生は、たくさんのアートや映像作品に支えられてきました。寂しいときも、楽しいときも、たくさんの作品たちが私に寄り添い、心を満たしてくれました。この稚作が、まだ見ぬ誰かの心に、少しでも寄り添えたら、と思います。

 

 

 

 

Staff List


PRODUCTION CREW

Director/Writer Jo Motoyo
1st AD 建部 譲|Yuzuru Tatebe

Producer 島田 磨以子 | Maiko Shimada
Production Manager 櫻井 優歌 | Yuka Sakurai・速水 雄大 | Yuta Hayami・田草川 実希 | Miki Takusagawa・真塩 武 | Takeru Mashio

Cinematographer 佐藤 匡 | Tadashi Sato
1st cam asst 熊谷 美央 | Mio Kumagai
2nd cam asst 石井 瑞樹 | Mizuki Ishii

Gaffer 水瀬 貴寛 | Takahiro Mizuse
Best Boy 近松 光 | Hikaru Chikamatsu
Best Boy asst 野村 直樹 | Naoki Nomura・松堂 法明 | Noriaki Matsudo・宮坂 斉志 | Seiji Miyasaka・山西 博子 | Hiroko Yamanishi

Production Designer 根岸 美由紀 | Miyuki Negishi
Production Designer asst 望月 春花 | Haruka Mochizuki・井川 慎也 | Shinya Igawa・針生 順一 | Junichi Hario・横井 結湖 | Yuiko Yokoi
Sound Operator 足立 勝 | Masaru Adachi
Sound Operator asst 諸井 明彦 | Akihiko Moroi
Location Manager 前山 浩二 | Koji Maeyama
Casting 長谷川 ゆうり | Yuuri Hasegawa
Casting 鈴木 康愛 | Yasunari Suzuki
Hair & Make スズキ ミナコ | Minako Suzuki・ナリタ ミサト | Misato Narita

Driver 青木 丈治 | Joji Aoki・山本 廣厚 | Hiroatsu Yamamoto・柴田 博文 | Hirofumi Shibata・田村 直之 | Naoyuki Tamura・坂田 修平 | Shuhei Sakata

Editor 脇田 祐介 | Yusuke Wakita
Colorist 根本 恒 | Hisashi Nemoto
Colorist asst 藤掛 和也 | Kazuya Fujikake
Title Designer 若林 恵梨子 | Eriko Wakabayashi
Title Motion 竹山 寛史 | Hiroshi Takeyama
Translator 大澤 康久 | Yasuhisa Osawa・岡田 佑亮 | Jim Okada

Sound Mixer 小牧 修二 | Shuji Komaki
Sound Effect 成田 明人 | Akito Narita・金 絃俊 | Hyunjun Kim
Music Director Erik Reiff(audioforce)
Composer Jano Sela & NELSØNN(audioforce)

CAST

Lead Character 山田 真歩 | Maho Yamada
A girl 西田 彩乃 | Ayano Nishida
Extras しいたけを | ShiiTakeo・香月 洋平 | Yohei Kaduki・松岡 尚吾 | Shogo Matsuoka・美木 いづみ | Izumi Miki・宇野 拓 | Hiraku Uno
佐藤 ユタ | Yuta Sato・安原 拓海 | Takumi Yasuhara・水島 あい | Ai Mizushima・木村 優来 | Yura Kimura・杉浦 檸檬 | Remon Sugiura
酒井 駿 | Shun Sakai・笹木 紗希 | Saki Sasaki・笹森 瑠美 | Rumi Sasamori・葉月 ひとみ | Hitomi Hazuki・福井 悠都 | Yuto Fukui
古郡 勇斗 | Yuto Furugori・矢野 椿 | Tsubaki Yano・村山健太 | Kenta Murayama

Special Thanks ハヤシ チェルシー | Chelsea Hayashi・海老根 舞 | Mai Ebine・小笹 輪太郎 | Rintaro Kozasa・長尾 夢香 | Yumeka Nagao

 

Production TOKYO
http://lab.tokyo.jp/

PDF版のダウンロードはこちらから
News Index