TAIYO KIKAKU RECRUIT

INTERVIEW 05

気鋭のディレクター対談
"好きなもの"を持つことの大事さ

入社4年目にして活躍する同期ディレクターの石川さんと西村さんの対談回。『ブレーン』が主催する動画コンテスト『第8回Brain Online Video Award (BOVA)』では、西村さんの「面接」がグランプリを、石川さんの「Hair album」は審査員特別賞を見事受賞。同じ美大出身でもあるお二人の仕事内容を拝見!

ディレクター 石川

愛知県生まれ。
多摩美術大学 美術学部卒業。
2018年入社。
子供の頃からプリンプリン物語、セサミストリート、ヤン・シュヴァンクマイエル、ユーリー・ノルシュテインとか、かわいいけど、少し怖さや暗さがあるものが好きでした。(笑)
▼MORE

Q. この仕事に興味をもったきっかけは何ですか?
小さい頃に見たMVが大学受験の頃に街頭ビジョンで流れていて、ふと『映像って人の記憶に残るんだ』と興味を持ちました。

Q. 自分の持ち味や特徴は?
持ち味は絵が描けること。アートディレクションはひょっとしたら得意かもしれません。
かわいくするっていうセンスはあると思います。

Q. このお仕事のやりがい・醍醐味はどんなところですか。
たくさんの人と一緒にモノづくりができること。
プレッシャーもすごいけど、できた時は嬉しさ100倍です。

ディレクター 西村

東京都生まれ。
多摩美術大学 美術学部卒業。
2018年入社。
学生時代、モノづくりで思い悩んだ時は、
映画「ラヂオの時間」を見てやる気をもらっていました。
▼MORE

Q. この仕事に興味をもったきっかけは何ですか?
小さい時からCMを見るのが好きで、なんとなくそういう仕事をやっていきたいと思っていました。

Q. 自分の持ち味や特徴は?
丁寧に人物を描くのを心がけています。
会話劇が好きなので会話のテンポ感に気をつけてます。

Q. このお仕事のやりがい・醍醐味はどんなところですか。
たくさんの人に見てもらえること。
その評価が良くも悪くも明るみにでること。

※このインタビューは2021年12月に行われました。

ディレクター兼プランナー
それぞれの役割とは?

お二人は現在 TOKYO*で切磋琢磨される日々かと思います。お互い、どのような印象をもっていますか?

*TOKYO =太陽企画に5つある制作ユニットの一つ。
石川

西村くんはしっかりしていて、尊敬しています。企画の出だしがガタガタしていても、そこからまとめ上げる能力がすごくある。グネグネしてた線がすっと直線になっていくような感じ。

西村

石川さんの印象は、線がグネグネしているのに、何故かグッとくる企画を出して来る。え、なんでこんなグネグネなのに美しいの??といつも感じ入ってます。学生時代からコマ撮りや温かみのあるクラフト系が得意で、企画の思い切りの良さと、造形物の魅力を活かした繊細な演出とのバランスが絶妙ですよね。

太陽企画に応募した際の企画コンテ。(左)石川さんの作品、(右)西村さんの作品

企画を考えるプランナーと映像演出を担うディレクター、それぞれどういう仕事内容なのか教えて下さい。

西村

新人の時の集合研修でプラモデルに例えて説明してもらいました。プラモデルのパッケージには、完成したときのイメージやワクワクする謳い文句が表現されていて、それがプランナーの作る企画にあたる。箱の中にある、実際にどうやって作っていくのか記されている設計図が演出に相当する。企画はここが面白いポイントだよって明記し、演出はその面白ポイントに行き着くまでのフリや盛り上がりを設計している仕事だと言えるよね。

広告代理店に出向経験があると聞きましたがそれはどういう経緯だったのですか?

石川

太陽企画ではプランナーとディレクター、2つの仕事を担います。メディアを横断しながら幅広い企画を学ぶため、また俯瞰して案件を見る目を養うために、2年目の時に代理店でプランナーの経験を積みました。

西村

僕もいきました。出向期間は1年間ですが、ディレクターの仕事が面白くなってきたところだったから最初声を掛けられた時、実は気が進まなかった。

石川

本当にそう。でも最終的には行ってよかった。企画と演出の両方に対して理解が深まりました。代理店のプランナーの業務は、プロダクションのプランナーと違って、企画を考えるだけじゃなくて、ディレクターを選んで演出コンテの発注をするのも仕事なんですね。CM制作の流れにおいてディレクターに求められているものが明確になったし、代理店側からの視点を得られたのは大きいです。それまでは、代理店と制作会社では少し距離がある印象でした。でも代理店側の立場になってみたら、仲間として横並びで一緒に作っている意識が強いんだなって思いました。強すぎてオーダーが多くなってしまうこともあるけれど。

西村

本当に学びが多かったね。僕は特に『ディレクターを選ぶ』経験をしたことが大きくて。ディレクターとして自分の色をもっていることがどれだけ重要なのか知ることができた。僕は会話劇や日常を描いたものが好きで、自分でもそこを得意としていきたいのですが、競合がいっぱいいるイバラの道なんです。だからその上に何かしら自分らしさを積み上げていく必要があるんだと知ることができました。

石川

他にも「伝え方」の大事さ。例えばある1カットの必要性を伝える時に、ディレクターとして「映像的にこれがいいので」という説明は無力すぎる。企画のゴールから遡って論理的に組み立てて話すと、人はちゃんと聞いてくれるんですよね。これまで全然伝わらない説明をしてたことが分かりました。

西村

言語化することで、自分の考えも整理できるという利点もある。入社して先輩から「ディレクターとして、進みたい方向や描きたいもの、"なんかいい"と思うものがあった時に、なぜそれが素敵だと思ったの?そのCMが好きなのはなぜ?みたいなものを常に言語化できないとダメだよ。」と教えていただきました。その『なぜ』をどんどんストックしていかないといけないんだと思います。今だからこんな風に話せるけど、僕、入社当初、めっちゃ喋るの下手だったと思います。

石川

飲み会の時に、グラスの水滴をずっと拭いてる時があったね(笑)。

西村

まだ完全克服してないけど(笑)。頭の中でどんなに考えていても、発言しなかったらゼロなんですよね。こんなに考えているのに伝わってないのは損だって思うようになってから変わり始めたと思います。

ディレクターやプランナー、それぞれどういう人が向いていると思いますか?

西村

プランナーは方程式を知っている人なんだと思います。いろんな商品といろんな知識を掛け算して、クライアントの悩みや課題解決のアイデアを作ることが仕事。

石川

そして好奇心旺盛な人。企画は、展開するメディアやキャストも考えるので、芸能から社会的なムード、映像表現の流行まで広く興味を持ってるほうがいい。一方でディレクターは自分の好きなものがしっかりある人が向いてるんじゃないかな。

それぞれプランナーとディレクターの、どちらの業務が好きっていうのはありますか?

石川

ディレクター!

西村

僕もディレクター業が好きです。就活の時、広告代理店も受けてましたが、ディレクターを選んでいてよかった。実際にアイデアを形にするのって僕たちじゃないですか。めちゃくちゃやりがいがあります。